たこやきとたいやき


日本食レストランがすっかり浸透した上海市内。
次に狙うは屋台メニューだ!ということで
にょきにょきと新しい店が出来上がっている。


上海商業エリアの徐家匯にある美罗城、
先月15日に日系たい焼き屋「たい夢」がオープンした。
週末は老若男女が押し寄せる場所にあって
中でもひときわ行列を作る盛況ぶりだった。


店頭で見たのは小豆とカスタードクリームの2種類、価格は1個8元。
ホームページをみるとチョコ味やカレー味もあるらしいので
順次ラインナップを増やしているようだ。
味は日本とほぼ同じで美味しい。この味でこの価格なら行列も納得だ。
スタッフには日本人もいるようで手際がよく、
中国人スタッフもぎこちないながらも丁寧な接客が印象的だった。


たい夢
http://www.obnchina.com/


その後、万博にも出店したたこ焼き「くくる」へ。
ここは上海万博の期間中に50万食を売ったとしてニュースにもなった。
満を持して12月にオープン。
【上海万博で大人気だった道頓堀くくる上海1号店が24日オープン】
http://jp.eastday.com/node2/home/xw/sh/userobject1ai57216.html


価格は6個いりで20元。万博で売られたものよりは若干安いらしい。
味はまぁぼちぼち。クセも強くないので
中国人向けに食べやすく仕上げているんだろう。
中国ではお世辞にも美味しいとはいえないたこ焼き屋がすでに結構あるため、
下手に中国的な味にはせず、「本場の味」で差別化を図っているようだ。


くくる
http://www.shirohato.com/shanghai/index.htm


仕事でもよく日系企業から相談を受けるが、
「中国は年々所得が上がっているんだから、ウチの商品は
値段は落とさず中国人の金持ちをターゲットにする」と話す人は多い。
もちろん金持ちの中国人は消費も旺盛だけど
食に限って言えば、一部の富裕層を除き食費にぜいたくはしない。
彼らの出費は家のローンや学費がメインになる。
日々の食費はできるだけ切り詰めるので、安いに越したことはないのだ。


日系屋台で成功しているところは、日本式を打ち出した「物珍しさ」と
価格でも最大努力した上の「お試しやすさ」が共存しているんだと思う。