2割で動く中国、7割まで粘る日本


上海の夏を初体験中なんだけども、意外や雨が多い。
いまも家に帰ろうと思ったらいきなり降ってきたので身動き取れず。
傘は常備しとくある。

      • -


さてパルコが中国に進出するとのこと。
日本から有力企業が続々参入。食品売り場にもぜひ期待したいところだ。


【パルコ:中国に進出 「6年で10店以上」−−中期経営計画】
http://mainichi.jp/select/world/news/20100826ddm008020114000c.html
パルコは現在、国内21店舗とシンガポールに1店舗を展開中。
中国は中間所得層の増加で需要が高まってきたことをうけ、
12年度までに2店舗程度、15年度までに10店舗以上の出店を目指すという。


上海の小売業界はまぁ活況だ。
とりあえず食品に関しては毎月のように新店舗がオープンしている。
写真は7月末にオープンした中国系高級スーパーのOle。

日系では伊勢丹が2011年位に3万平方メートルの新店舗を出店予定。
高島屋は2012年に約4万平方メートルの大型店舗を開業するといわれている。
地下の食品売り場はどこもかなり充実してきており競争が激しい。


しかし中国流の小売はすごい。


先日、日本の企業から食品のサンプルを送ってもらったので、
バイヤーさんにいくつか渡してみたところ、
翌週にはなぜか店頭に並んでいた。
「うぉい!!なんで売ってんの!?」
「え、だって売ってみないとわからないから。売れたら取引するよ」
平然と言うので、あれ自分がおかしいのかなと錯覚してしまうほど。
しかしこれが今も根強い中国の商習慣だったりもする。
商談にしたって、即その場で価格の交渉や納品時期みたいな話になる。
「いや、まだ商品は日本なのでこれから貿易を・・」なんて言ったらもう却下だ。
ビジネスにおいては雑で穴が多くてトラブルだらけの中国ではあるが、
このスピード感はたしかにスゴイとは思う。


そんなわけで、日本企業は毎度戸惑う。
中国側はすぐ交渉して見切り発車で具体的な契約の話なんかを進めても、
日本側は「いやいや、ここまでは最低決めないと」という話でいつもモメる。
モメたらモメたでその時考えろくらいの心構えが必要なのかもしれない。
以前契約についてちょっと話がこじれたときに、
「契約書に書いてあるとか関係ないよ。中国はそういうとこじゃないから」とか
鉄観音茶を飲みながら平気でのたまった百貨店のバイヤーには感動すら覚えた。
その一線をいとも軽く超えるかと。
とはいえ、日本側も十分心構えをして中国で商談に望んでいるわけだし、
「中国なんだからある程度はえいや!で進めないといけませんね」と自覚している。
しかしいざ始めるとそうもいかない。
程度が違う。
日本企業は10の物事について、そうはいっても7,8割までは決めたがる。
しかし中国は2,3割で十分だったりする。
この溝は結構深くて、いつも仲介者の自分たちみたいなとこが双方を説得する。



郷に入ってはなんとやら。
言うだけなら簡単なんだけども。




この人ごみ