こっちだって牛丼バトル


日本では牛丼戦争が消耗戦の様相を呈しているようで。


で、海の向こう、というかこちら上海でも牛丼バトルがじわり盛り上がりつつある。
今のうちにちょっとまとめておこうと思ったんだけども、
基本的にすき家松屋は地理的にあんまり縁がないこともあり
そこんところの情報格差および数字の間違いが結構ありそうな予感。
ま、いいか。
今後上海ベテラン在住者から追加情報をいただこうと思うとります。


まず吉野家


上海初出店は2002年。店舗数は18店舗(HP調べ)
日本では苦戦が続く吉野家だけど、海外展開ではもっとも先行していて、
外国人には牛丼=吉野家が結構定着しつつあるように思える。
カレーや海鮮丼もあるが、牛丼関連商品が7割強を締めるということで
そこもなんだか吉野家らしい。
店内はファーストフード的な形態をとっており、
始めにレジで会計を済ませてから料理をもらって席に座る。
価格は牛丼並盛で15元(約203円)。他2社よりは少し高め。
立地は一等地が多く、なので中国人・欧米人まで幅広く
ターゲットにしており、それもあってかレギュラードリンクがなんとコーラ。
これが中々ジャパニーズには受けが悪いんだけども。
ま、ゆえにファーストフードってことです。


次いですき家


今こそとばかりにメニュー・看板には「日本No1」の文字が目立つ。
初出店は2008年。上海店舗数は6店舗。と思う。
立地としては郊外が中心。店内の雰囲気は日本のすき家に似ていて、
メニューはカレー、ラーメンなど牛丼以外のメニューも多く、
サイドメニューも豊富で吉野家より単価は高そうだ。
ファーストフードとファミレスの中間のような雰囲気。
店外には電動自転車もあったので、どうやら宅配もやっている様子だ。
日本と同様に食後会計。価格は牛丼並盛で13元(約175円)と安い。


最後に松屋


初出店は2009年。上海店舗数は1店舗。だよね?
価格は牛丼並盛で13元。すき家と同様に牛丼以外のメニューが多い。
というかもう完全にファミレスだ。およそ日本の松屋とは雰囲気が違う。
牛丼屋!というイメージをあまり出さない戦略なのかもしれない。
ジャパニーズレストランと考え直したらなんだかスッキリした。
こちらも食後会計。宅配はない模様。


松屋が上陸したことで、牛丼チェーン主要3社がそろい踏みしたわけだけど、
現時点で見れば吉野家に一日の長があり、牛丼の味も一番美味しい気がする。
しかし吉野家が出店する上海一等地は激戦区だし家賃もバカ高いので、
1杯15元で回転率高める戦略はどこまでいけるんだろう、という気はする。
逆にすき家松屋みたいに、都心を離れて外国人(ってか日本人)メインで
展開するとしても、上海にはせいぜい7万、8万人程度の日本人しかいないんだし
結構パイは限られてるんでは?とも思う。
まぁ、今後日本に見切りをつけて上海に本腰いれてくれるのは歓迎だし、
美味しい日本食を食べさせてくれるならもう無条件に応援する覚悟だ。
特に昼飯時とか・・これ切実なんだが。


中国では過去6年間外食支出は毎年10-20%と2桁成長を維持しているという。
昨年の一人当たり外食回数は72回で、とするとだいたい2週間に3回くらいか。
上海だけでみればもっと頻度は多いだろう。
ちなみに1食あたりの消費額は13.6元とほぼ牛丼一杯分の値段だ。
【中国人1人当たりの年間外食消費額は1000元】
http://j.peopledaily.com.cn/94476/6997338.html
ローカル食堂は1食10元程度なので、牛丼の強みである安さは訴求しずらい。
まぁ日本のように牛丼屋=男の園みたいな雰囲気は上海にはなく、
カップルとか女性二人とかで店に入る光景もよく見かける。
女性向け牛丼とか、逆に高級路線のセレブ牛丼なんてのも
出てくるかもしれないし。そこらへんの動向が楽しみだったり。


というわけで、万博ついでに牛丼食って帰るのもよろしいかと