台湾企業から学びましょう

先日Cafe85度Cという店に行ってきた。
http://www.85cafe.com/
中国って手ごろなコーヒー屋がねぇもんだなぁ、と思って
ネットで探してたところ、台湾系のコーヒーチェーンが好評らしいとの情報。
安くてそれなりのコーヒーが飲めると聞いてさっそく試しカフェってみた。。

コーヒー1杯が8元(約110円)。味は平凡なものの、
パンも1個4〜5元程度のものが多く、オサレで清潔な店内と豊富な商品数。
上海の若者に受けて出展ラッシュしてるのも納得だ。
中国人の好みを熟知し、その彼らに『1,2歩先の流行』を提示してる。
これぞ台湾企業の上手さなんだと思う。


同じ漢民族であり、北京語を公用語とする台湾人が、
本格的に中国市場に参入したのは20年位前のことらしい。
中国に進出する日本企業が商習慣の違いに苦しんでる中で、
台湾は比較的中国商習慣と近く、成功を収めているケースが多いんだそうな。
そんな台湾企業にラブコールを送る日本企業も多い。
以下ダイヤモンドオンラインの記事
伊藤忠商事 持ち株会社の経営に直接関与 中国で儲ける“秘策”の行方 】
http://diamond.jp/articles/-/7786
台湾は中国と共通文化を持ち、資本主義の論理も通用するため、
台湾企業と組んだ日本企業は成功しやすいともいわれている。
そういえばコンビニでもセブンやファミマは台湾企業と合弁で成功してるな。


世界最大のEMSメーカー鴻海精密工業FOXCONN)は、
中国市場における台湾企業の強みを3つ挙げている。
1)中国事情への深い理解
   同民族、文化、生活習慣、ビジネスへの考え方と慣行類似
   ⇒従業員の管理、サプライチェーン・マネージメント、マーケティング
    行政府とのパイプ作り etc.
2)中国経済のグレー部分、アンダーグランド事情に精通
3)経済環境変化対応力、柔軟性
この3点、特に海外企業が中国で苦戦する部分なわけで、
ここを台湾企業が補えるって考えると確かに組むメリットは大きいように思える。
一方で弱点もある。それは「二番手主義」であること。
オリジナリティの乏しさは自身のウィークポイントと素直に認めている。
そこは彼らの国の地理的な条件、歴史文化的なバックボーンもあるんだろーか。
ちなみにFOXCONNの戦略は
 Market     : 欧米etcの先進国、BRIC’s
 Technology   : 日本
 Manufacturing : 中国
 Management : 台湾
だそうだ。
外部の技術・情報を上手くカスタマイズして昇華させる手法は昔の日本にも通じる。
そういえば、中国制度面でも台湾系と組むメリットは大きそう。
日本と中国の間のFTA はなかなか進展の兆しを見せない中で、
中国と台湾のECFA(経済協力枠組み協定)の交渉は目下進展中らしい。
こうなると台湾ルートを通すことによる関税コストもカットできる。


食品市場でみれば、中国の加工食品市場は100兆円を超えたらしい。
実に日本の約5倍の規模。スケールでっかい話だ。
外食や製パンなどはまだまだ未発達な市場で、日本企業にも
まだまだ参入余地は残ってる。特に外食産業の市場規模は20兆円といわれ、
年平均18%の成長を続ける有望市場だ。
今後うちの会社も台湾企業と一緒に・・、いや、まずは台湾人スタッフを
雇ってみたらどうだろう・・なんてちょっと思ったり。
【「中国本土で就職」台湾人ビジネスマンの5割が希望―台湾】
http://www.recordchina.co.jp/group/g21065.html
ただうちの中国人スタッフは台湾人に対して若干偏見の目をもってる様子。
彼らの歴史観など混み入った感情があるんだろうと思う。


そこらへんはちょっとまだじっくり観察中です。