やっぱり人治国家な中国が悩んでる

中国のGoogle撤退ニュースがあちこちで盛り上がってる。


Google撤退〜中国国内は報道少なく、超ヘビーユーザーはtwitterで抗議】
http://tinyurl.com/y9zrrnz
【「Googleは米国のスパイと共謀」と中国紙が非難】
http://tinyurl.com/ylh7k4l
【グーグルが中国政府の「抑圧」実態を証言 米政府・議会合同委で】
http://tinyurl.com/yksd9yj
Googleの中国撤退をうけ、「百度」の株価は初めて$600超え】
http://tinyurl.com/ykbhzny


これまで外から見ていた中国と、住んでみて改めて感じる中国の印象。
自分の中でなにか変わったか。
まったく変わらない。
というか、ある面でその印象が実感を伴い強まった。


今月は商談会やら物産展やらの運営業務を連発して行った。
その中でも、『嗚呼やっぱり中国は人治国家だなぁ』と
つくづく感じることがあった。
担当者が開催場所の某百貨店で打ち合わせをしたときも、
「あの資料がないとダメ」、「商品数が全然少ない」、
「予定が急遽変わったからやり直せ」など無理難題を
さんざん言われて皆疲弊しっぱなしだった。
そもそもイベント開催にこぎつけるまでにひと悶着あったこともあり、
穿ってみれば全部その当てつけのようすら思えた程だった。
とはいえ粘り強く交渉し、担当者は毎日百貨店に足を運んで
手土産も持ってコミュニケーションを続けた結果、
ふとある時から急にスムーズに事が運ぶようになった。
資料が違っていても「まぁいいやこれちょっと直せば」とか
「俺がこれ書いといてやるから大丈夫」などと、
事あるごとに先方担当者が味方になってくれるようになった。
頑張って通い続けた結果、ではあるものの、ここまで変わるのかと。
これほどの規模の会社でも、担当者の一存で黒いものも白になる。
日本でももちろんある面ではそうだけど、程度が違う。
ある中国人経営者が、「中国でビジネスしたかったら頭の良さよりも
人脈をどれだけ作るか。これしかないよ」と言っていたけど、
その言葉の重さが理解できていなかった。
ちなみに彼に頼むと、すでに満席の飛行機チケットも
電話1本、ものの3分でとってくれる。


中国はやっぱりそういう国だ。
これがドラスティックに変わることはない。
それでなんとかバランスを保っているし、13億人がそのシステム下で生きている。


で、Googleが頑張ってる話。
今年に入って米中摩擦はそこかしこで激化してる。
台湾武器売却、ダライラマ14世のオバマ大統領との会見問題もあって、
んで今回のGoogle中国撤退。
中国にしたら、米国中心の西欧諸国が主張する自由・民主化・市場原理は、
中国の築いてきた建国以来の歴史・社会制度・政治経済に照らせば
受け入れられるわけがない。ソ連崩壊よろしく13億人市場が混乱をきたし
世界情勢がひっくり返るほどのインパクトがおきかねないわけで。
これは日本にだって望ましくない。
今現在中国にどんだけ依存してるんだって話。
中国は外部混乱にはすこぶる強い一方で、内部混乱には弱いと言われる。
海外から何を言われてもへっちゃらだけど、民衆が決起して当局に
立ち向かってこられたら困ってしまうわけだ。
だから今回の一件も、メディア使って民衆をコントロールしてなだめつつ、
Googleや米国との関係は感情的にならずに双方の落としどころを
必死に探しているんだろーと思う。
そんな立ち回りが上手くなった中国。であることを期待してる。



だからGmailが使えなくなる事態だけはどうかご勘弁を・・・