中国の教育業界はそんなにモラルないのか


っていうニュースを見たので以下。


【中国のモラルなき業界ワースト10】
(参照:http://news.livedoor.com/article/detail/5540330/
第1位:教育業界
第2位:民間石炭採掘業
第3位:医療業界
第4位:製薬業界
第5位:食品業界
第6位:芸能界
第7位:不動産業界
第8位:株・投資業界
第9位:健康食品業界
第10位:タバコ業界


記事によると、幼稚園では賄賂を渡さなければ子どもは誉められもせず、
小学校では賄賂を渡さなかったためにクラスメイトの前で恥をかかされ、
中学・高校では進学率のために体育の授業と課外活動が中止になり、
誰も子どもに人としての素養の教育を施さない。
大学は学生募集を達成するため、多くの半人前を無理矢理就職させる。
これら一連の教育が子ども達の心に傷を残し人格さえも変えてしまうとか。
いやスゴイですねぇ。。


賄賂の問題は中国のどの業界でもある話なのでさもありなん。
それでも教育の現場で目立って多いというのであれば、
やっぱり教員の基本給が少ないことが要因になるんだろうと思われる。
数年前だけど、四川省重慶市で小中学校の教師が
公務員と同等の待遇を求めて相次いでストライキを決行したらしい。
法律上、教師の平均的な給料水準は、国家公務員の給料水準と
同じか上回るものとする、とされているにもかかわらず、
当時公務員の平均年収3万5000元に対して、
教師はわずか1万5000元とわずか1/2以下だったそうな。
【参考】教師が待遇改善求めストライキ、全国に波及―中国
http://www.recordchina.co.jp/group/g26872.html


ついでに教職は労働環境とは別に、高い倫理観と社会性を求められている。
賄賂とつながることのイメージの落差は他の業界と比べても大きそうだ。
また中国では黒色収入(違法な収入)と白色収入(合法的な収入)の間の
「灰色収入(厳密にルール化されていない収入)」が話題になっているが、
教師においても、正規授業の時間外サービスとして個別生徒に
補習を実施し、その分の授業料をうけとる裏収入も少なくないらしい。
なんともたくましい。


という状況で、教育にお金をかける昨今の中国に商機を見出し
新規参入する外資系企業が増えてきている。


ベネッセが展開する「楽智小天地」(こどもちゃれんじ)は
すでに会員数30万人を突破し、2015年度までに100万人を目指している。
08年10月から中国での英語教育事業に乗り出したディズニーも
今や上海で11校、北京で6校を構えるほど拡大基調にある。
経済成長とは裏腹に将来への先行きが見えづらい中国にあって、
多くが一人っ子の「小皇帝」に対する金と手間は惜しまないわけだ。

楽智小天地(http://www.qiaohu.com/


中国に進出する外資は当然「模倣リスク」を懸念するわけだけども、
特に幼児教育においては体系的な教育ノウハウが求められ、
専門のスタッフ教育も非常に手間がかかるらしい。
こうした事業の複雑さが模倣を困難化し、参入障壁になるんだとか。



そんなわけで、こと中国においては
モラルは競争の中で培われていくものかなと。
今後ますます「教育」に人も金も集まりそうです。