花見のあと、上海ディズニーを思う


上海でも桜を見ることができるんです

場所は、上海の北部郊外にある大型森林公園「顧村公園」。
日本の上野公園や目黒川のような満開ぶりではないけども、
日本人の心たる桜をここ上海でも見れるのかとちょっと感激した次第。
天気にも恵まれ久しぶりに郊外の良い空気を吸うことができた。


が、やはりここは中国。


庭園自体はまだ新しく整備も良くされてはいたものの、
連休ピークともあって人はごった返し、最寄り駅もパンク状態だった。

この日1日で約10万人の観光客が訪れたというこの公園は、
中にはいるや否や、入場券売り場で返金騒ぎが起きたり
柵をなぎ倒して文句をいう輩がいたり
ゴミを平気で芝生の上に捨てる輩がいたり
終いには桜の木の枝をポキポキ折って持ち帰る輩がいたり。
優美な公園も心地良い休日も相変わらずの「もう一歩感」で満載だった。

帰りの駅も押し合いへし合い


まだまだマナーは発展途上だな、などと改めて思っていたところ、
先日、上海ディズニーが2015年の開演を目指し着工を開始したとの報。
東京、香港に続きアジアで3つめとなるディズニーランド。
総投資額はおよそ約245億元、経済効果は年間160億元と
「ポスト万博」の切り札として期待されているビッグプロジェクトだ。
香港ディズニーが開園して5年経った今でも赤字状態であるとか、
香港と上海で競合してしまうんではないかとか色々言われているものの、
上海周辺に住む中国人の消費力と成長力をもってしたら
なんとかなるんじゃねーの?とかのほほんと思ったりもする。

【参考】上海ディズニーが着工 経済効果は年間160億元
http://j.people.com.cn/94476/7345027.html



で、心配なのはやっぱりマナーだよねと外国人は思うんですよ。



2008年の北京五輪、2010年の上海万博と国際的なイベントを経験し、
中国人のサービスとマナーは飛躍的に成長したとの声も聞かれる。
たしかにそうかな、と思う面もあるっちゃあるが、
前述の桜の木の枝をドヤ顔で自慢するローカルな光景などをみると
「・・こりゃまだまだ時間かかるな」と思わずにはいられない。


また、中国の新規開店時によく見かける光景として、
「未完成のままオープンの日を迎える」事態がこれ非常に多い。
で、どうするのか。開店日をずらすことも多いが、
逆に未完成のままオープンさせちゃうことだって少なくない。
いかにも中国らしい。
やりながら修正する、というか走りながら考える、というか
なんだかデキるビジネスパーソンみたいに聞こえはいいが、
その分、初期段階でのトラブルの多さは日本の比でないと感じている。


娯楽施設がまだまだ少ないと言われる上海だが、
上海ディズニーの今後期待される、担うべき役割はかくも大きいぞ、などと
無残に折られた桜の木の枝をみて思ったのでした。