モメ倒す中国、なだめすかす僕


中国は常になにかとモメている。
さて今日のトラブルは、というくらい中国関連ニュースはネタがつきない。
政治も社会も企業も個人も日々誰かと言い争っている。


日本人がケンカをしなさすぎるっていう意見はもっともながら、
中国人のケンカもいとわない気質はもうDNAに染み付いているレベル。
先日も某百貨店の駐車場で、係りの若者が無理やり割り込んできた
態度の悪い車の運転手を引きずり出してタコ殴りにしていた。
怒りが収まらない若者。最初の一発で戦意喪失した運転手の中年男性。
あんた逃げて!風に叫ぶ助手席の女性。笑顔で見守るギャラリー。
なかなかシュールな画だった。

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ビジネスの場でもケンカ、トラブルは日常茶飯事。
なんだかケンカと交渉の区別が最近まったくつかなくなってきた。
日本でも同業他社間でモメることは多いけど、
中国はなんというか相手を公然と批判しちゃうすがすがしさがある。
子供っぽいという指摘もあるものの、その分さんざんモメた後で
意外とあと腐れがなく握手なんか交わしちゃうのも中国だったりする。


仕事上で中国人と口論になるとよく思うのは、いったん激昂してしまうと
普段通じる話すらまったく通じなくなってしまうこと。
「もういいよ!」
「いやだからさ、さっき言った話はお互い。。」
「知らない!もうやらない!」
日本だとビジネスの場では理路整然と論破していくのが良しとされがちだけど、
中国人相手だとなだめてすかして場を収めることに非常にパワーを使う。


対中国人の場合、一度相手のメンツを潰すとその後の仕返しも怖い。
今の仕事でも一度そういう経験があり結構な教訓になった。
でもそういう陰湿じみたものが日本になかったかと言えばそうでもないし、
見えないところで、目立たないように行われていただけだったな、と思い返す。
中国はただ開けっぴろげに顕在化しちゃってるだけなんだろう。


企業間のケンカといえば、年末あたりからもめている1件。
仏系小売り大手のカルフールと台湾系食品メーカーの康師傅がやりあっている。
【即席麺大手の値上げ要求、仏系スーパー拒否…中国で「疑心暗鬼」】
http://news.livedoor.com/article/detail/5210195/
値上げ拒否を表明するカルフールが消費者の立場を代弁したってんで
支持されているらしいけど、もともとカルフールの殿様商売っぷりは
業者でも有名な話で、中小企業などは泣く泣く従っていたのが現状だ。
もともとのマージンの高さに加え、年末年始や新店舗オープンなどの
祝い事のたび上納金が発生する条件は他社と比べても明らかに厳しい。
それでも「売り切る力」が絶大だけにどの企業もただ従うだけだったわけだけど、
康師傅クラスの大手がついに声を上げたって見方もできるかなぁと。
詳細は不明だけど、売り場側が強気一辺倒だった上海の小売事情に
変化の兆しがみえつつある。などなど。

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というわけで、弊社も毎日ケンカが絶えない。
中国人と中国人、日本人と中国人が、モメにモメる。
さんざん話し合っていい方向に進むためのケンカならよし。
後腐れのなさも中国に見習わなくちゃいけない。