上海火災といつもの中国


自宅近くで大きな火災があった。
日本でも大きく取り上げられたらしい。
【上海火災 死者58人に、遺体確認難航 行方不明者も56人】
http://bit.ly/blafHW

火事跡


場所が上海市中心部であり真っ昼間だったということで、
仕事中だった僕らもオフィスからずーっとサイレンの音が聞こえていた。
自宅が火災現場から徒歩10分くらいのところにあるため、
ちょうど自宅にいた妻はものすごい煙とサイレンの音と
ギャラリーの群れ&交通渋滞を目の当たりにしたらしい。
上海は高層マンションが多く、地震や火災時のリスクは高いとは思っていたが
身近にこういう事件が起こるとなんとも心配だ。
日曜日には慰霊祭にも参加してきた。
【事件から7日、多くの一般市民が追悼に参列】
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=47243&type=1

献花の行列は30分くらい

焼け焦げた臭いは残ってる


この一件で施工業者が逮捕されたらしいけど、
日が立つにつれ徐々にまたきな臭い中国的な事件に発展してきているらしい。
【上海のビル火災、施工会社が「政府とただならぬ関係」の指摘】
http://bit.ly/a0lCLI
施工業者の上海佳芸建築装飾工程公司は、2007年6月から10年9月までの間に
市政府が発注した改修工事36件のうち35件を受注しており、
請負総額は2800万元以上とも言われている。
同社は2000年に設立され資本金は500万元、施工資格は2級という規模。
区の改修工事をほぼ独占できるほどの会社ではないように見えるが、
実は上海佳芸建築装飾工程公司は「静安区建設交通委員会」が
資本金5000万元を全額出資する国有企業だったりするわけだ。
火災を起こした建物は政府の所有で、改修工事にあたっては
本来公開入札を行うべきだが、実際に行われた形跡はないという。
無免許の溶接士が作業していたことや、多重の下請けによる
違法な施工体制なども徐々に明るみにされてきた。
ということで、やっぱり中国さんのお家芸たる報道規制が敷かれてきたなう。
中国当局が報道に圧力 上海マンション火災】
http://news24.jp/articles/2010/11/20/10170936.html


ふー。。


で、政府の対応はというと、こういう事件が起こると
どこの国でも責任問題が叫ばれるらしい。
【上海マンション大火、市政府指導者の出世に暗雲―中国上海市
http://bit.ly/a6jsUT
香港紙明報によると、上海市トップの兪正声共産党委員会書記と
ナンバー2の韓正市長両氏にとって今回の対応の遅さは大きな失点とのこと。
事態軽視による初動の遅れから両氏は現場への到着も遅く、
現場で指揮を執ったのは沈駿上海副市長と張学兵公安局長だった。
上海万博の功績で出世レースに希望がみえた兪氏と韓氏だったが
思わぬ形で出世に大きな影を落とすことになったとさ。



日曜日の慰霊祭。
事故現場は献花の行列が並んだものの、そこは相変わらずの中国っぷりで
列に割り込んで小競り合いになったり、立ち入り禁止場所に入り込んだ若者が
警官と喧嘩したりと、厳かな場所でも中国はいつものカオスっぷりだった。

ワイワイガヤガヤ。観光地かと

文字だけが切ない


上から下まで落ち着きない。
自分の身は自分で守るしかないんだろうな