中国の対日イメージは改善したものの

先週日本に帰省してましてね。



猛暑により品切れ中とのニュースを聞いていたので、
日本にいる間にひょっこり食べてきた。



さて中国人の日本に対する印象も年々変化してるらしい。


【中国人の対日イメージ改善 両国共同の世論調査
http://www.47news.jp/CN/201008/CN2010081401000460.html
相手国に「良くない印象を持っている」と答えた人の割合は
中国で55.9%と前年に比べ9.3ポイント減少し対日イメージが改善。
一方、日本では1.2ポイント減の72%とほぼ横ばいだった。
調査によると、相手国に「良くない印象を持っている理由」として
「食品問題などで中国政府の対応に疑問がある」と答えた日本人は
71.1%に達し、「過去に戦争をした」とする中国人も69.9%に上った。


日本でテレビを眺めていて、中国人観光客のニュースが連日のように
取り上げられていることには驚いた。
多くは日本側の観光客受け入れ策を焦点としており
中国人スタッフを雇って専用コーナーを作ったり、
街には中国語スクールが続々開講していたり
某温泉では芸妓さんを集めて「中国語おもてなし研修会」を開いていたり。


んで日本観光から帰ってきた中国人は、日本の高価なみやげを周囲に配って
自分のメンツをしっかり立て、大抵は満足して「また行きたいわぁ」と言う。
会社の女の子の両親が、この前日本へ旅行にでかけたそうだが、
その際に娘は「日本人はちゃんと列に並んで割り込みもしないからね」
「外では大きな声をださないでね」「食事は食べ散らかさないでね」など
事細かく忠告をしたそうだ。
そうかい?そんなに違うもんかねぇ?なんつっていた両親は、
帰ってきて娘の忠告がそのとおりだったと目を輝かせて言ったという。
「生まれてくる孫には日本留学をさせなきゃ」とまで言ったとか。
まぁお金持ちの家だったし、そこそこVIPなツアーだったのかもしれないので
日本でもそれ相応のおもてなしを味わったのかもしれない。
そういう程度の差こそあれ、彼らはみな日本の現実に感化されて帰ってきている。


そういえば日本のテレビに元カリスマ留学生の加藤嘉一氏が登場していて、
その時彼の言動を初めて見聞きしたわけなんだけど、ひとつ非常に共感したのが、
中国人はいま自分なりの日本観を作ろうとしているというくだり。
中国は情報統制花盛りの国ではあるものの、
ある程度リテラシーをもった人であれば、
ネットで海外から必要な情報は得ることができる。
彼らは外国語の感度も高く、特に上海みたいな国際都市では直接対話できる。
もちろん日本についてもいろいろ調べるし、意見を聞いている。
意欲ある中国の若い人達をみてると、むしろ日本人の中国観のほうが
古くて固執しているんじゃないかとすら思うときがある。
もちろん個人差が非常に大きいし、それがザ・中国なところではあるんだけど。


一方で日本人はというと、中国の特に消費力はもう見逃せないとしつつも、
なんとなく「背に腹は代えられない感」を感じる。一定層以上の世代は特にそう。
中国人に対するどこかネガティブな感情はまだ根強いという印象を受けた。
上海万博もたぶん日本人はそれほど足を運んでないんじゃないだろか。
前述の調査結果はそうした現状が反映されているようで妙に納得したんだな。



中国にきて早や7ヶ月。
自分もまた、自分なりの中国観を作っているときなんでしょかね





夕方の静安寺