日本食品の輸入解禁報道をうけて


日本食品の中国輸出が解禁との報道が流れた。
【参照】http://bit.ly/thpHnf


もちろん朗報である。


過去の経緯はざっくり以下のとおり。
http://d.hatena.ne.jp/kane201/20110417/p1
3.11震災をうけ、中国当局は震災後に製造された食品については
一律で輸入規制を行い、その後、水産品だけは条件付きで
輸入再開したもののそれ以外については輸入が難しい状況だった。


これまで何度も日本の新聞では「解禁間近!?」的な報道が流れて
その度に中国側はドタバタと確認に追われたが、結局状況は変わらなかった。
しかし今回は中国側も具体的な対応に踏み切ることで間違いない様子だ。
「ようやくかー。待ったよ本当に」
「年内に目処がついてよかった」
「もう食品やめようかと思ったわ」
なんて業者の声が挙がっている。
裏ルートや強力なコネで商品を持ち込むローカル業者の暗躍ぶりを尻目に
息絶え絶えの日系業者は少なくなかった。


現時点では、まだ中国側から明確な通達はされてないため
中国側通関など現場の人たちは具体的な対応がとれない状況が続いている。
懸案事項の産地証明書や放射性物質検査証明書についても今後の確認が必要だ。
日本側ではすでに輸出準備を行う企業も多いと聞くが、
港の混み具合も気になる所で通関状況は注意深く見ていかないといけない。


心配事は他にもある。
中華料理店のオーナーなどに話を聞くと
一部の消費者はまだ日本食品全般に対する不安感をもっているようで
日本からの輸入品に対する拒否反応は少なくないらしい。
「だって俺もまだ食べたくないしぃ」とか言う料理長までいる始末。
これまでの強みであった「日本産」ブランドが逆に弱みとなるとは皮肉だ。
コンビニやスーパーでもこれまで日本産商品が陳列された棚が
今では台湾や韓国の商品で溢れており、棚の奪回はなかなか容易ではない。


なんにせよ、商品が入らなくて仕事にならない状況が続いていただけに、
ようやく動き出せるとあって各社のモチベーションは一様に高い。
まだ福島周辺の10都県は輸入規制が解かれていないが、
ぜひこの勢いそのままに完全解禁してほしいと願っている。


もうしばらくは中国とケンカしないでね